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イコライザーの使い方を基礎から解説!楽器ごとの音作りや設定のコツ

目次

イコライザーの使い方を基礎から解説

イコライザー の 使い 方

イコライザーはバンドや音楽制作において、音のバランスや質感を整えるために欠かせない機材です。まずはその基本的な役割や種類について解説します。

イコライザーとはどんな役割を持つ機材か

イコライザーは、音の高低や特定の音域を調整できる機材です。例えば、音のこもりやすい低い音域をカットしたり、逆に歌声が埋もれがちな中高域を目立たせたりするときに用います。

バンド練習やライブでは、楽器ごとに音域が重なり合い、全体が聞き取りにくくなることがあります。イコライザーを使うことで、各パートの音をクリアに分離させ、まとまりのあるサウンドに仕上げることができます。また、録音や配信でもイコライザーは必要な音域を調整し、聞き手に快適な音質を届けるために役立ちます。

主なイコライザーの種類とその特徴

イコライザーにはいくつか種類があり、用途や目的によって選び方が異なります。主なものは下記の通りです。

種類特徴用途例
グラフィックEQ固定された帯域ごとにスライダーで調整ライブ、PA
パラメトリックEQ帯域、幅、増減を細かく設定できるレコーディング
シェルビングEQある帯域より上や下を一括で調整簡易なトーン調整

グラフィックEQは直感的な操作がしやすく、現場での素早い対応に向いています。パラメトリックEQはピンポイントで細かな調整が可能なため、スタジオ作業など音質にこだわる場面で重宝されます。シェルビングEQは、全体の雰囲気をざっくり変えたいときに役立ちます。

よく使われるパラメーターと効果の違い

イコライザーを使いこなすには、主なパラメータの意味と役割を知ることが大切です。代表的なパラメータは「周波数(Frequency)」「ゲイン(Gain)」「Q(帯域幅)」の3つです。

「周波数」は調整したい音の高さを指定します。「ゲイン」はその帯域の音量を上げ下げする役割を持ちます。「Q」は調整する帯域の幅の広さを決めるもので、Qが高いほど狭い範囲だけを調整できます。この3つをうまく組み合わせることで、不要なノイズを除去したり、楽器それぞれの個性を際立たせることが可能となります。

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楽器別イコライザー設定のポイント

イコライザー の 使い 方

イコライザーは楽器ごとに求められる音域や役割が異なります。それぞれのポイントを押さえることで、バンド全体のバランスや音抜けが向上します。

ボーカルに適したイコライザー設定のコツ

ボーカルはバンドサウンドの中でも最も目立たせたいパートです。そのため、イコライザーを用いて中高域を強調したり、こもり感を取る調整が重要です。

一般的には、200Hz以下の低音域を少しカットすることで歌声のモヤモヤを減らし、2kHz~4kHz付近を少しだけ持ち上げると、言葉がはっきり聞こえやすくなります。ただし、上げすぎると耳障りになるため、バンド全体で聴き比べながら微調整することが大切です。

ギターやベースで押さえるべき周波数帯

ギターとベースは、サウンドの土台を支える重要な楽器です。特に周波数帯の使い方が音の厚みや抜けに影響を及ぼします。

ギターは100Hz以下を軽くカットすると、低音が重なりすぎるのを防げます。また、3kHz~5kHzを少し上げれば、アタック感やきらびやかさが強調されます。ベースは反対に、50Hz~100Hzの低音域をしっかり残すことで存在感が増しますが、400Hz付近がこもりやすい場合は軽くカットするのも効果的です。

ドラムやキーボードの音作りにおける注意点

ドラムは各パーツごとに必要な帯域が異なります。例えばバスドラムは50Hz~100Hzの重低音が重要で、スネアやシンバルは2kHz以上の高音域が目立ちます。不要な帯域をカットすると、全体がすっきりとまとまりやすくなります。

キーボードは音域が広い楽器なので、他の楽器とぶつかる帯域をうまく避けて調整することが推奨されます。特に低音域がベースと重複しやすいため、状況によってはカットすると混雑感を減らせます。バンド全体でバランスを聞きながら調整しましょう。

イコライザー活用で音質を向上させる具体的手順

イコライザー の 使い 方

イコライザーを活用すれば、バンド全体の音質やまとまりを大きく向上させられます。ここでは基本的な使い方の手順や応用テクニックを解説します。

不要なノイズやうるさい帯域をカットする方法

まず、イコライザーでは「カット(減少)」の手法が重要です。不要な低音や高音をカットするだけで、音がすっきり聞こえます。

たとえば、ボーカルの場合は低音域にノイズや振動音が入りやすいため、100Hz以下をカットするとクリアな声になります。ギターやキーボードも同様に、不必要な低域や高域を削ることで、それぞれの役割が明確になります。耳障りな音が気になる場合は、その周波数を「スイープ」という方法で探し、狭い帯域だけをカットすると効果的です。

必要な音域を効果的にブーストするテクニック

イコライザーでは、カットだけでなく「ブースト(増強)」も大切な調整方法です。ただし、むやみに上げると音が不自然になるため注意が必要です。

例えば、ギターのアタック感を出したい場合は3kHz前後を少しだけ持ち上げる、ベースの芯を強調したい場合は80Hz付近を軽くブーストするなど、目的の音域を少しずつ調整していきます。複数の帯域を一度に大きく持ち上げるとバランスが崩れやすいので、慎重に1~2dBずつ調整することをおすすめします。

他のエフェクトとの組み合わせによるサウンド作り

イコライザーは他の音響エフェクトと組み合わせることで、さらに多彩な音作りが可能です。リバーブやコンプレッサーと一緒に使うと、立体的でまとまりのあるサウンドに仕上げられます。

順番としては、まずイコライザーで不要な帯域を整理してからコンプレッサーをかけると、ノイズが増幅されにくくなります。リバーブの前後でイコライザーを使い分けることで、響きの質感も調整しやすくなります。このように、エフェクトの特性を理解しながら組み合わせることが、理想のサウンド作りにつながります。

よくある悩みとイコライザーのトラブル対策

イコライザー の 使い 方

イコライザーの設定に悩む方は少なくありません。ここでは、よくある間違いやトラブルとその対策について整理します。

イコライザー設定で音質が悪化する原因と対処法

イコライザーを調整したのに音が逆に悪くなったと感じることは珍しくありません。その主な原因は「過剰なブースト」や「カットしすぎ」によるものです。

例えば、特定の音域を大きく上げすぎると、耳障りになったり、他の楽器が聞こえにくくなります。このような場合は、一度元に戻してから少しずつ調整し直しましょう。また、カットしすぎると音が細くなり、全体の力強さが失われることがあります。調整は控えめに始めるのがコツです。

プリセットとカスタマイズの使い分け方

多くのイコライザーには「プリセット」と呼ばれる既存の設定が用意されています。初心者はまずプリセットで大まかな音作りを試し、そこから自分の好みに合わせてカスタマイズしていく方法が効果的です。

メリットデメリットおすすめの使い方
手軽に始められる細かな調整が難しい基準として利用
時間を短縮できる個性が出しにくい微調整のベースにする

プリセットは場面ごとの最適解ではないため、実際に演奏や録音しながら微調整を重ねていくことが最適な音作りにつながります。

失敗しないためのイコライザー運用の注意ポイント

イコライザーを使う際に重要なのは、「少しずつ微調整すること」と「全体のバランスを常に確認すること」です。特定の楽器ばかりを強調しすぎると、他のパートが埋もれてしまうことがあります。

また、音量が大きいとEQの効果が分かりにくくなる場合があるため、なるべく演奏時の音量で調整しましょう。さらに、長時間同じ音を聴いていると耳が慣れてしまうため、定期的に休憩を挟みながら新鮮な耳で音質をチェックすることが大切です。

まとめ:イコライザーの使い方を知り音楽表現を広げよう

イコライザーはバンドや音楽制作における音質調整の基本となる機材です。使い方やコツを知ることで、より自由で表現豊かなサウンドを作りやすくなります。

各楽器ごとにポイントを押さえ、不要な帯域を整理したり、必要な部分を適度に強調したりと、丁寧な調整が大切です。トラブルや悩みに直面したときも、基本に戻って少しずつ見直すことで解決策が見つかります。イコライザーの活用を通じて、自分らしい音楽表現を楽しみましょう。

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この記事を書いた人

4歳でピアノを始め、大学ではキーボード担当としてバンド活動に没頭。社会人バンドも経験し、長年「音を楽しむ」スタンスで音楽と向き合ってきました。これから楽器を始めたい人や、バンドに挑戦してみたい人に向けて、音楽の楽しさを発信しています。

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