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エモいコード進行がすぐ作れる3つのコツ|テンションとベースで感情を操る

エモさを出したい楽曲制作でよく迷うのが「何を変えれば感情が伝わるか」です。コード進行はその核になりますが、ちょっとした音の選び方やベースの動かし方で印象が大きく変わります。ここではすぐ使える考え方と具体例を、親しみやすい語り口でまとめます。まずは基本のルールを押さえ、次に定番パターンやアレンジ例を見て、自分の曲に合う手法を見つけてください。

目次

エモいのコード進行がすぐ作れる3つの黄金ルール

テンションやベースの動き、定番パターンへの小さな変化がエモさを作る核です。まずは聞き手の心に残るよう、響きの広がりや予想外の一瞬を意図的に入れていきましょう。ここではその3つを分かりやすく説明します。

テンションを意図的に加えるだけで変わる

テンションを加えることでコードの色が豊かになり、同じ進行でも感情の濃さが増します。セブンスやナインスを部分的に入れるだけで和音が柔らかく伸び、切なさや温かみが生まれます。特にメロディがシンプルな場合、和音のテンションでドラマを作れます。

実際の使い方としては、主要な和音の前後どちらか一つだけに9thを加えると自然に聞こえます。コードの役割を崩さずに色を付けるには、テンションは短い小節で試すと失敗が少ないです。ギターやピアノで弾く際は、残響やサスティンを意識してテンションの響きを活かしてください。

また、テンションを重ねすぎると散漫になるため、曲のどの部分で感情を強めたいかを決めてから使うと効果的です。サビやブリッジなどのピークに向けてテンションを増やすと、起伏が分かりやすくなります。

ベースラインの動きで感情を強める

ベースの動きは進行の印象を大きく左右します。ルートだけを追うのではなく、半音や短いパッセージで上下させるとメロディとの絡みが生まれてドラマティックになります。特に下降ラインは郷愁や切なさを強め、上昇は希望や高揚を感じさせます。

使い方の例として、コードは同じでもベースが変わるだけで全く別の雰囲気になります。ルート→♭7→6のような順で下降させると陰影が深まり、短いウォーキングベースを挟むと緊張感が増します。ベースが動く時はコードのボイシングを少し変えて、重複音を避けるとすっきり聞こえます。

低音域は曲全体の土台になるためミックスにも気を配ってください。ベースとキックの関係を整え、音量やEQでぶつからないようにすると、動きが生きてきます。

定番パターンに小さな変化を入れる

王道の進行にちょっとしたズレや代替和音を挟むだけで親しみやすさを保ちながら新鮮さが出ます。聞き手が予想する流れをわずかに外すことで、心に残る瞬間が生まれます。

具体的には、4和音進行に短い借用和音を入れる、同主調の別のコードに一拍だけ触れる、といった方法が有効です。変化は小さいほど自然に感じられるため、サビ直前やBメロの終わりなど、曲のポイントで使うと効果的です。

変化を多用しすぎるとまとまりが失われるので、曲の「戻る」場所を明確に残しておくことが大事です。元の進行に確実に戻ることで、違和感ではなく印象的なアクセントとして働きます。

非ダイアトニックなコードで色を付ける

ダイアトニック外のコードを入れると一瞬の驚きや独特の色合いが生まれます。借用和音や交替的なコードを使うことで、哀愁や浮遊感を演出できます。

取り入れ方は控えめにし、1〜2小節だけ使って元の調に戻すのが自然です。サプライズ感を高めたい箇所に用いると効果的で、曲全体の方向性を揺さぶらずに新しい響きを加えられます。

テンポと音色で雰囲気を補強する

コード進行だけでなく、テンポと音色も感情に直結します。遅めのテンポは余韻を長くし、ゆっくりした拍子で聴き手の感情を引き出します。一方で中速でも音色で柔らかくすれば落ち着いた情感が出ます。

音色ではパッドやリバーブの深さ、アタックの有無が大きいです。暖かいサスティンや淡いハーモニクスを加えると、コードのテンションがより豊かに響きます。ボーカルやリード楽器とのバランスを見ながら調整してみてください。

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エモい雰囲気を生む基本パターン

いくつかの定番進行はエモさの核になります。ここでは王道の進行と、それぞれの使い方やアレンジの方向性を紹介します。パターンを覚えて自分流のひねりを加えてみましょう。

王道の4563進行の使い方

4563進行はポップスやロックで広く使われる流れで、馴染みやすく感情が伝わりやすいです。メロディを乗せやすく、コードの響きそのものが温かさや切なさを持っています。

使う際は、4→5→6の流れでベースに短い動きを入れると情感が深まります。特に6(相対的なマイナー)が来る部分でテンションを足すと、感情の落ち着きや哀愁が出せます。サビではこの進行を繰り返して親しみを強め、ブリッジで小さな変化を入れるのがおすすめです。

ギターではセブンスやサスを混ぜると編成に厚みが出ます。ピアノでは高音域を開けてアルペジオ気味にすると余韻が美しく響きます。

カノン進行を切なくするアレンジ

カノン進行は循環する安心感がありつつ、アレンジ次第で非常に切ない印象になります。和声が滑らかに移るため、メロディの微妙な表情が際立ちます。

切なさを出す方法としては、途中の和音に短いディミニッシュや借用和音を挟むことです。テンポを少し落としてリバーブを深めにすると、より余韻が増します。ピアノ主体で高音を細く響かせると、歌がより映えるアレンジになります。

リズム面では拍感を柔らかくして、強拍のアタックを抑えるとしっとりした雰囲気が強まります。

小室進行にひと工夫加える方法

小室進行はメロディを強く印象づける力がありますが、少しだけ工夫すると現代的な哀愁を出せます。和音のタイミングをずらしたり、間に短いワンコードを挿すと新鮮になります。

例えば、主要和音の間にサブドミナントのバリエーションを一拍だけ挿入すると、流れに深みが出ます。シンセのパッドでコードを引き伸ばして、上物で細かなフレーズを入れると情緒が増します。

ミックスでは中域をきれいにまとめ、ボーカルが浮くように配置するとよりドラマチックになります。

マイナー中心の循環進行で泣ける効果

マイナーキーの循環進行は情緒的な重みが出ます。安定した低音に乗せて進むことで、聴き手の感情に直接訴えかける空気が生まれます。

進行中は主要和音の間に短い増和音やsusを置いて変化を入れると飽きが来ません。メロディはスケールの外音を少し混ぜると、不安定さが加わって泣ける雰囲気になります。

アレンジではストリングスやパッドを控えめに重ね、クライマックスで一気に広げると効果的です。

ツーファイブで色を変える小技

ツーファイブはジャズ由来の動きで、進行に洗練された転換をもたらします。ポップ系の曲に短く入れるだけで大人っぽさや切なさが加わります。

使う場面はコードの橋渡しやサビ前の導入が適しています。ツーファイブの後に期待通りの解決を避けて別の和音に移ると、ドラマ性が高まります。ボイシングでテンションを強めるとモダンな響きになります。

感情を増すコードの選び方と応用

コードの種類や配置、ボイシング次第で同じ進行でも全く違う感情が伝わります。ここでは使えるコードの選び方と、具体的な応用例を解説します。

セブンスやナインスで奥行きを出す

セブンスやナインスは和音を広げ、空間的な奥行きを作ります。短いフレーズにこれらを挟むだけで、音像が立体的になって人の心に残ります。

ナインスは特にメロディを支えるときに有効で、声のラインとぶつからないように中域と高域を調整すると滑らかに溶け込みます。ギターでは開放弦を活かしたフォームが使いやすく、ピアノでは広いボイシングを心がけると効果的です。

代理コードで予想外の動きを作る

代理コードは進行の流れを保ちながら違う色を出せます。サブドミナントやドミナントの代理を使えば、予想をやさしく裏切ることができます。

使い方としては、主要な和音の代わりに関連する代理を一拍だけ置いてみると良いです。違和感が強すぎる場合は戻しを明確にしておくと安心感が残ります。

テンションコードを自然に挿入するコツ

テンションを自然に聞かせるには、既存の進行の中で短時間だけ使うことがポイントです。いきなり全体に適用するより、目立たせたい小節だけに入れると効果が高まります。

挿入時はメロディとの兼ね合いを見て、テンションがぶつからない音域に配置してください。ミックスでリバーブやディレイを薄く使うと溶け込みやすくなります。

ベース上昇や下降で心に残る流れを作る

ベースラインの昇降は感情の流れを直感的に伝えます。上昇ラインは期待感を、下降ラインは切なさを強調します。短いパッセージでも効果は大きいです。

ラインを作るときはスムーズな音程のつながりを意識し、必要に応じてパッシング音やスライドを入れると表情が増します。低音の処理はミックスで丁寧に行いましょう。

ボイシングで空気感をコントロールする

ボイシング次第で同じコードの印象が変わります。密集したボイシングは緊張感を、開放的な配置は広がりを生みます。楽器編成に合わせて柔軟に選んでください。

具体的には、高音域にサステインを置いて残響感を出す、低域はシンプルにして土台を固めるといった方法があります。ボイシングを変える微調整で曲全体の色が大きく変わります。

曲に合わせたアレンジの実例集

楽器編成や用途に合わせて進行の見せ方は変わります。ここではバンド、ピアノ、弾き語り、EDM寄りなど編成別の進行例と、転調やリハーモナイズの使い方を紹介します。

バンドサウンド向けの厚みある進行例

バンドではギター、ベース、ドラムの役割を明確に分けることで厚みが出ます。コード進行はシンプルに保ち、ギターでリズム刻み、ピアノやシンセでテンションを補うと効果的です。

ベースは動きを付けて進行に表情を与え、ドラムはスネアの位置やハイハットの開閉で感情を描き分けてください。サビでは和音を広げてストリングスやコーラスで重ねると壮大になります。

ピアノ主体で密やかに響く進行例

ピアノ主体の場合は、和音の間に余白を作ることが大切です。アルペジオや分散和音で余韻を活かし、高音域でメロディの相互作用を持たせると密やかな美しさが出ます。

和音はテンションを少しずつ足して行き、ブリッジで一度緊張を作ってからサビで解放すると物語性が高まります。ペダルワークやダイナミクスで感情の強弱をつけてください。

弾き語りで使える簡単な進行例

弾き語りでは手数を抑えて歌を中心にすることが重要です。基本の4563やカノン進行をゆったりしたストラムで奏でるだけで感情が伝わります。

サビだけテンションを増やしたり、ベース音を少し動かすと表情が出ます。テンポを一定に保ちつつ、サビでコードを開いて大きく歌えるスペースを作ると聴き手に響きます。

EDM寄りに作る浮遊感の出し方

EDM寄りではサウンドデザインで浮遊感を作ります。シンセパッドに長いリバーブとディレイをかけ、コードはループ的に繰り返してビルドアップを作ると夢幻的なムードになります。

ベースはサブローエンドで厚みを出し、ハイハットやパーカッションでリズムを整えて空間を演出してください。ビルドでテンションを足し、ドロップで一気に解放する構成が有効です。

転調やリハーモナイズで場面を変える

転調やリハーモナイズは場面転換に強力です。サビで半音上げる、ブリッジで別キーに移すなどで曲の感情曲線を変えられます。無理に頻繁に行わず、効果的な場面で使うのが良いです。

リハーモナイズは同じメロディに対して違う和音を当てる手法で、印象をガラリと変えられます。曲の物語に合わせて使ってみてください。

次に作るときの一言アドバイス

小さな変化を一つだけ加えてみてください。ベースを一音だけ動かす、ある小節に9thを入れる、またはサビ前に短い代理コードを挟む。それだけで曲全体の感情が伝わりやすくなります。

幅広く使い勝手の良い音、バランスの良い弾き心地を追求した初心者用のエレキギターセット。
色も豊富!まずは音を鳴らしてエレキギターを楽しもう!

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この記事を書いた人

4歳でピアノを始め、大学ではキーボード担当としてバンド活動に没頭。社会人バンドも経験し、長年「音を楽しむ」スタンスで音楽と向き合ってきました。これから楽器を始めたい人や、バンドに挑戦してみたい人に向けて、音楽の楽しさを発信しています。

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