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オルタードスケールをギターで自在に使いこなすコツと練習法

目次

オルタードスケールをギターで使いこなすための基本知識

オルタード スケール ギター

オルタードスケールは、ギターアドリブや作曲に新しい響きを加えるために役立つスケールです。ここではその基礎を解説します。

オルタードスケールとは何かギタリスト向けにわかりやすく解説

オルタードスケールは、主にジャズやフュージョンのギター演奏で用いられる独特な響きを持つスケールです。特に、ドミナントセブンスコード上で使うことで、不思議な緊張感や個性的なフレーズを作りやすくなります。ギタリストが個性を発揮したいときや、定番のペンタトニックやメジャースケールだけでは物足りないと感じる場合に、新鮮な選択肢として注目されています。

このスケールは「オルタード」という言葉の通り、もとの音階からいくつかの音が変わった(altered=変化した)スケールです。複雑そうに感じるかもしれませんが、コツをつかめば少しずつ使えるようになります。まずはオルタードスケールがどんなものか、全体像を知ることから始めましょう。

オルタードスケールの構成音と特徴を理解する

オルタードスケールは、ドミナントセブンスコード上で使うことを前提にした7音からなるスケールです。具体的には、次のような音でできています。

【オルタードスケールの構成音(Cオルタードの場合)】

  • ルート(C)
  • b9(Db)
  • #9(D#)
  • メジャー3rd(E)
  • #11(F#)
  • b13(Ab)
  • b7(Bb)

特徴として、9度・11度・13度の音がすべて変化(オルタード)している点が挙げられます。これにより、通常のドミナントスケールにはない緊張感や、ユニークなサウンドを作り出せます。

また、全てのテンションノート(9th, 11th, 13th)が半音上下どちらかにずれているため、解決感のあるメロディや、アドリブで一瞬だけ使うことで、曲の雰囲気を一気に変えることもできます。

メロディックマイナースケールとの関係を知る

オルタードスケールは、メロディックマイナースケールの7番目のモード(音階の型)とも呼ばれています。たとえばCオルタードスケールは、Dbメロディックマイナーの7番目の音から始めたものと同じ構成です。

この関係を知っておくと、メロディックマイナースケールの指板パターンを応用してオルタードスケールを使うことができるため、練習効率がぐっと上がります。ギターで新しいスケールを覚える際には、既存のスケールやポジションとのつながりを意識することが、上達の近道です。

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ギター指板でのオルタードスケールの覚え方と練習法

オルタード スケール ギター

ギターでオルタードスケールを実際に使いこなすには、指板上のポジションや運指を理解し、反復練習が大切です。ここでは効果的な覚え方を紹介します。

指板上でのポジション把握と運指パターン

オルタードスケールを指板上で覚える際は、ポジションごとに主要な運指パターンを身につけるのが基本です。Cオルタードスケールを例にすると、ルート(C)から始めて、7つの音を順に弾くパターンを複数の弦で練習します。

【主な運指パターンの例】

  • 6弦ルート(C)から始まる3ノートパー・ストリングパターン
  • 5弦ルートから始まる2オクターブパターン

まずは、1つのポジションで確実に弾けるようにし、慣れてきたら他のポジションへ広げていく方法が効果的です。また、各指をバランス良く使うことで、無理なく滑らかに弾けるようになります。

ポジションチェンジの際は、スケール全体を俯瞰し、移動先でも同じ音列がたどれるように練習しましょう。タブ譜やフレットボードの図を使って確認しながら進めるのもおすすめです。

効率的な練習方法とフレーズの作り方

オルタードスケールを効率よく身につけるには、まずメトロノームを使いながら、ゆっくりとしたテンポで正確に演奏することが大切です。手の動きだけでなく、耳でも音の変化をしっかりと聴き取りましょう。

また、実際の曲の進行やドミナントコードの上で、短いフレーズを作って練習するのも効果的です。たとえば、C7コードの上でCオルタードスケールを使い、2〜4小節ほどのシンプルなフレーズから始めると良いでしょう。フレーズ例を作り、繰り返し弾くことで指と耳が慣れていきます。

異なるリズムや、他のスケールとの切り替え練習も加えると、実践での応用力が高まります。録音し、自分の演奏を聴き返すことで、客観的な気づきも得られます。

よくあるつまずきポイントと克服のコツ

オルタードスケールの習得でつまずきやすいポイントとして、指板上での音の把握が難しいことや、運指が複雑になりがちなことが挙げられます。最初は指がもつれてしまったり、どの音をルートにしているのか見失いがちです。

このような場合は、以下の方法を試すと克服しやすくなります。

  • ポジションを限定して、1オクターブ内だけで弾く練習をする
  • ルート音を常に意識しながら弾く
  • 遅いテンポで、ミスしても焦らずに確実に1音ずつ確認する

また、理論的な部分で混乱する場合は、メロディックマイナースケールとの関係を再確認し、なじみのあるスケールとの違いを整理しましょう。焦らずじっくりと繰り返すことが、スムーズな上達への近道です。

実践的なオルタードスケールの活用アイデア

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オルタードスケールは、単にスケールの知識にとどまらず、実際の演奏で使ったときにこそその真価が発揮されます。ここでは応用例や組み合わせ方を紹介します。

ドミナントコードに合わせたオルタードスケールの応用例

オルタードスケールは、ドミナントセブンスコード(例:G7、C7など)の上で使うと、強い緊張感や解決感を演出できます。特に、次のコードに進む直前のフレーズに取り入れると効果的です。

【応用例】

  • G7コード上でGオルタードスケール(=Abメロディックマイナー)を使用
  • フレーズの終わりにb9や#9を強調して、不協和音のようなスリルを加える

この使い方によって、通常のスケールにはない独特のムードが生まれます。特にジャズやフュージョンでは、「ドミナント→トニック」への進行でよく用いられるので試してみましょう。

他のスケールやコードとの組み合わせ方

オルタードスケールは、他のスケールやコード進行と組み合わせて使うことで、さらに多彩な表現が可能です。たとえば、ミクソリディアンやペンタトニック、ハーモニックマイナーなどと部分的に切り替えて使うことで、フレーズに変化をつけられます。

【組み合わせ例】

  • ミクソリディアン+オルタードスケール(途中から切り替える)
  • メロディックマイナー(6番目のモード)→オルタードスケール

このようにスケールを切り替えることで、聴き手に意外性や緊張感を与えることができます。組み合わせのタイミングや流れは、事前に何度も練習しておくと安心です。

ジャズギターで使えるフレーズアイディア

ジャズギターでは、オルタードスケールを使ったフレーズをいくつかストックしておくと、アドリブ演奏で重宝します。特に、b9や#9を使った印象的なリック(短いフレーズ)は、ソロのアクセントになります。

【フレーズ例】

  • ルート→b9→#9→3rd→b13→b7で下降するリック
  • 1弦上でクロマチックにb9→#9→3rdを上昇するフレーズ

定番のフレーズを何度も繰り返し練習し、自分なりのアレンジを加えていくと、オリジナルな表現が広がります。録音や他のプレイヤーの演奏を参考にするのも良い方法です。

よくある質問とオルタードスケールを使う際の注意点

オルタード スケール ギター

オルタードスケールを実際に使い始めると、疑問や戸惑いが生じることも少なくありません。ここでは、よくある質問や注意点について解説します。

オルタードスケールの「アウト感」とその使い方

オルタードスケールを使うと、時に「アウトしている」(コードに合っていないような響き)と感じることがあります。これはb9や#9など、通常あまり使われない音が含まれているためです。

うまく活用するには、アウト感を意識的に使い、フレーズの終わりでコードトーン(ルート・3rd・7thなど)に着地させることが重要です。アウト感の強さをコントロールしながら演奏すれば、演奏全体の表現力が豊かになります。

練習で得られる効果と演奏力アップのポイント

オルタードスケールの練習を積むことで、複雑な音使いへの対応力や、指板上の運指能力が向上します。普段のスケール練習に加えることで、指先の独立性や耳のトレーニングにも役立ちます。

また、アドリブや即興演奏での引き出しが増えるため、さまざまなジャンルへの応用力が高まります。ポイントは、音の並びやコードとの関係を頭と耳の両方でしっかり理解し、繰り返し練習することです。

初心者が陥りやすいミスと正しい練習法

初心者がオルタードスケールを練習する際によくあるミスには、指板上でルートを見失う、運指が混乱する、無理に速く弾こうとしてミスが増えるなどがあります。

これらを防ぐには、まず1つのポジションをしっかりと身につけ、ゆっくりとしたテンポから練習することが大切です。また、1オクターブずつ区切って練習する方法や、ルートやコードトーンを意識してフレーズを組み立てる練習法も有効です。焦らず、正確さを重視しましょう。

まとめ:オルタードスケールでギター表現を広げよう

オルタードスケールは、ギター演奏に独自の彩りと深みを加えるスケールです。基本知識から指板での覚え方、実践的な応用方法までを段階的に学ぶことで、着実に自分の演奏に取り入れられるようになります。

最初は難しく感じるかもしれませんが、丁寧な練習を続けていけば、必ず演奏の幅が広がります。自分だけのオリジナルなフレーズ作りやアドリブ演奏に、ぜひオルタードスケールを活用してみてください。

幅広く使い勝手の良い音、バランスの良い弾き心地を追求した初心者用のエレキギターセット。
色も豊富!まずは音を鳴らしてエレキギターを楽しもう!

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この記事を書いた人

4歳でピアノを始め、大学ではキーボード担当としてバンド活動に没頭。社会人バンドも経験し、長年「音を楽しむ」スタンスで音楽と向き合ってきました。これから楽器を始めたい人や、バンドに挑戦してみたい人に向けて、音楽の楽しさを発信しています。

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