MENU

オーギュメントコードの基礎から活用法まで分かる!曲作りや演奏に役立つ使い方と押さえ方

目次

オーギュメントコードの基礎知識と特徴

オーギュメント コード

オーギュメントコードは、独特の響きで楽曲に個性を与える和音です。使い方や役割を知って、表現の幅を広げてみましょう。

オーギュメントコードとは何か

オーギュメントコードは、一般的に「aug」や「+」と表記される和音で、三つの音から構成されています。特徴的なのは、通常の三和音に比べて、音の間隔が広く、不安定な印象を与える点です。

たとえば、Cオーギュメントコードの場合、「ド・ミ・ソ♯」の三音を使います。通常のCコードに比べて、五番目の音(ソ)が半音高いソ♯になることで、独特の緊張感が生まれます。この緊張感は、次のコードへのつながりを強調したり、曲の雰囲気を変えるときに役立ちます。

構成音と音程の仕組み

オーギュメントコードは、根音(ルート)、長三度、増五度の三音で作られています。この「増五度」と呼ばれる音が、オーギュメントコード特有の響きを生み出します。

具体例として、Cオーギュメントの場合は以下の通りです。

  • 根音:C(ド)
  • 長三度:E(ミ)
  • 増五度:G♯(ソ♯)

このように、各音の間隔はすべて長三度ずつ積み重なっています。通常のメジャーコード(たとえばC=ド・ミ・ソ)とは異なり、五番目の音が半音高くなることで、より不安定で期待感を持たせる響きになります。

他のコードとの違いと役割

オーギュメントコードは、メジャーやマイナーコードと異なり、不安定で浮遊感のある響きが特徴です。このため、単独で終止することは少なく、他のコードとつなげて使うことが多いです。

役割としては、次に続くコードへの橋渡しや、メロディラインの流れを滑らかにするために活用されます。特に、ドミナント(V)コードと似た働きをすることがあり、緊張感を高めたい場面や、印象的な展開を作りたいときに効果的です。

オーギュメントコードの活用法と実例

オーギュメント コード

オーギュメントコードは、ただ鳴らすだけでなく、さまざまな使い方で楽曲に彩りを加えられます。具体的な活用例を押さえて実践につなげましょう。

クリシェラインでの使い方

クリシェラインとは、コード進行の中で特定の音が半音ずつ上下していく動きを指します。オーギュメントコードは、このクリシェラインを作る際によく用いられます。たとえば、C→Caug→C6→C7という進行では、五番目の音がソ→ソ♯→ラ→シ♭と滑らかに動きます。

このように、コードの中の一つの音を変化させていくと、自然な流れや美しいメロディを引き出せます。オーギュメントコードを挟むことで、平凡になりがちな進行にもアクセントを加えられます。

ドミナントコードの代理としての応用

オーギュメントコードは、ドミナント(V)コードの代用としてもよく活用されます。たとえば、G7の代わりにGaugを使うと、より強い緊張感が生まれ、次のCコードへの解決感を際立たせることができます。

また、ドミナントコード自体にオーギュメントを加えることで、コード進行のバリエーションが増えます。これにより、単調になりがちな楽曲の展開を豊かにすることが可能です。特に、ジャズやポップスなどのジャンルではこの手法が頻繁に使われています。

有名楽曲にみるオーギュメントコードの使用例

オーギュメントコードは、ポップスやロック、ジャズなどさまざまなジャンルの楽曲で登場します。有名な例としては、ビートルズの「Oh! Darling」や、エリック・クラプトンの「Wonderful Tonight」などが挙げられます。

これらの楽曲では、印象的な場面や転調の際にオーギュメントコードが使われ、聴き手の印象に残る効果を生んでいます。曲を分析する際は、どの位置でどのように使われているかを意識して聴いてみるのもおすすめです。

楽器別オーギュメントコードの押さえ方

オーギュメント コード

オーギュメントコードは、ギター・ピアノ・ベースなど各楽器で押さえ方やアプローチが異なります。自分の楽器でどのように表現できるかを知っておきましょう。

ギターでのオーギュメントコードのフォーム

ギターでは、オーギュメントコード専用の押さえ方がいくつかあります。代表的なCaugコードのフォームは、下記の表のようになります。

コード名押さえるフレット指の配置例
Caug1-1-2-1-0-x人・中・薬・小

また、バレーコード(セーハ)を活用することで、他のキーでも同じ形で押さえられます。五弦ルートや六弦ルートから派生させると便利です。ギターの場合、指が届きにくく感じる場合もあるため、無理のないフォームを選ぶことが大切です。

ピアノでのオーギュメントコードの弾き方

ピアノでオーギュメントコードを弾くときは、三つの鍵盤だけでシンプルに構成できます。たとえばCaugの場合、左手でC(ド)、右手でE(ミ)とG♯(ソ♯)を押さえると良いでしょう。

指使いは次のように工夫できます。

  • 右手:1(親指)=C、3(中指)=E、5(小指)=G♯

また、オクターブを広げたり、他の音と組み合わせて響きを厚くすると、より豊かなサウンドになります。ピアノ独自の響きを活かしてコードを弾き分けてみてください。

ベースや他の楽器でのアプローチ

ベースの場合、オーギュメントコードの構成音のうち、特にルートと増五度を意識して演奏すると、特徴的な響きをサポートできます。たとえば、CaugならCとG♯を行き来するフレーズを作るのが効果的です。

また、管楽器や弦楽器では、和音としてでなく、オーギュメントコードの構成音をアルペジオや単音フレーズとして取り入れる方法もあります。自分の楽器の特性を活かしながら、個性的な表現方法を探してみましょう。

オーギュメントコードを使ったアレンジと作曲のコツ

オーギュメント コード

オーギュメントコードは、アレンジや作曲で新しい表現を生み出す鍵となります。取り入れ方のポイントやコツを理解して、実践につなげてみてください。

曲の雰囲気を変えるアレンジ術

オーギュメントコードを加えると、曲の雰囲気を一気に変化させることができます。たとえば、通常のメジャーコードの代わりにオーギュメントコードを使うことで、サスペンスや期待感、哀愁を表現できます。

また、イントロやサビ前など曲の印象を強めたい場面に挿入するのも効果的です。意図的に「不安定さ」や「高揚感」を演出したいとき、普段のコード進行に一音だけ加えてみると、新たな発見につながるでしょう。

オーギュメントコードを活かしたコード進行例

実際にオーギュメントコードを取り入れるときの進行例をいくつか紹介します。

  • C → Caug → F → G7
  • A → Aaug → D → E7
  • G → Gaug → C → D7

このような進行では、二番目のオーギュメントコードが次のコードへの「橋渡し」として機能し、和音の流れを滑らかにします。作曲やアレンジでコード進行を考える際は、一部のコードをオーギュメントに置き換えてみると、魅力的な展開が生まれやすくなります。

初心者が避けがちなミスとその解決法

初心者がオーギュメントコードを使う際によくある失敗として、コード進行の流れが不自然になってしまうことが挙げられます。これは、使いどころや前後のコード選びを誤ることで生じます。

解決法としては、まず短いフレーズの中で試してみて、響きや流れを耳で確かめることが大切です。また、無理にたくさん使うのではなく、楽曲のポイントとなる部分に絞って入れると、効果がより感じられます。慣れるまでは定番の進行を参考にしながら、少しずつ自分のスタイルを見つけていきましょう。

まとめ:オーギュメントコードを理解して音楽表現を広げよう

オーギュメントコードは、楽曲に彩りや個性を加える便利な和音です。使い方や特徴を理解することで、より豊かな音楽表現が可能になります。

ギターやピアノなど楽器ごとの押さえ方や、コード進行の中での効果的な使い方を学び、ぜひ実際の演奏や作曲に取り入れてみてください。挑戦を重ねることで、自分だけの音楽表現が広がっていくことでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

4歳でピアノを始め、大学ではキーボード担当としてバンド活動に没頭。社会人バンドも経験し、長年「音を楽しむ」スタンスで音楽と向き合ってきました。これから楽器を始めたい人や、バンドに挑戦してみたい人に向けて、音楽の楽しさを発信しています。

目次