電子ピアノの購入を検討する際、真っ先に候補に挙がるのが日本を代表する二大ブランド、ヤマハとカワイです。電子ピアノ ヤマハ カワイのどちらを選ぶべきかという悩みは、初心者から経験者まで共通のテーマと言えるでしょう。それぞれのメーカーが持つ独自の哲学や技術の違いを理解することで、あなたにとって最高の一台が必ず見つかります。
電子ピアノでヤマハとカワイを選ぶ際の重要ポイント
音色の好みや響きで選ぶ
電子ピアノを選ぶ上で最も重要な要素の一つが、その楽器が奏でる「音色」です。ヤマハとカワイは、それぞれ世界的に有名なコンサートグランドピアノを自社で製造しており、電子ピアノにもその最高峰の音がサンプリングされています。ヤマハの音色は、一般的に「明るく、華やかで、輪郭がはっきりしている」と評されることが多いです。特に高音域のキラキラとした輝きは、ポップスやジャズ、現代的な楽曲を演奏する際に非常に美しく響きます。ホール全体に突き抜けるような、モダンで洗練されたサウンドを好む方にはヤマハが非常に適しています。
一方でカワイの音色は、「深く、温かみがあり、重厚」であると言われます。カワイの最高峰ピアノ「SK-EX」の音をベースにしたサウンドは、中低音域のふくよかさが特徴で、クラシック音楽、特にショパンやドビュッシーといった情緒的な楽曲において、その表現力を遺憾なく発揮します。耳に刺さらないしっとりとした音の広がりは、長時間練習していても疲れにくいというメリットもあります。自分がどのようなジャンルの曲を弾きたいのか、あるいは直感的にどちらの響きに心が動くかを基準に選ぶのが、後悔しないための第一歩となります。
また、スピーカーの配置や数によっても音の聞こえ方は大きく変わります。コンパクトなモデルでは音が直接耳に届く設計が多いですが、上位モデルになると楽器全体から音が響き渡るような工夫が施されています。実際に試弾する際は、スピーカーから出る音だけでなく、自分の耳にどう届くかという「音の包囲感」にも注目してみると良いでしょう。メーカーごとの個性を理解し、自分の理想とするピアノの音像を描いてみてください。
鍵盤のタッチ感を確認
ピアノ演奏において、指先から伝わる「タッチ感」は表現の幅を決定づける極めて重要なポイントです。ヤマハとカワイは、どちらもアコースティックピアノに近い感触を再現するために、独自の鍵盤機構を開発し続けています。ヤマハの鍵盤は、全体的に「クリック感が明確で、戻りが速い」という特徴があります。指を離した瞬間にスッと鍵盤が戻るため、速いパッセージやトリル、同音連打などがスムーズに行いやすく、テクニカルな曲を好む方に向いています。また、指先にしっかりと手応えを感じられるため、コントロールがしやすいという評価も多いです。
対してカワイの鍵盤は、「重厚感があり、しっとりと沈み込む」ような感触を追求しています。特に中上位モデルに採用されている鍵盤は、ハンマーの重みをよりリアルに再現しており、指に吸い付くような接地感があります。カワイは電子ピアノに木製鍵盤を導入した先駆者でもあり、その「支点までの距離」を長く取る設計は、鍵盤の奥を弾いた際にも重さが変わらないという、グランドピアノに近い優れた操作性を実現しています。ピアニッシモでの繊細な表現力を重視するなら、カワイの鍵盤は非常に頼もしい存在になるはずです。
どちらが良い、悪いということではなく、自分の指の力がどれくらいあるか、あるいは以前にピアノを習っていた方はその時の感覚に近いのはどちらかを確認することが大切です。初心者の場合は、あまりに軽すぎると指の力が育ちにくく、逆に重すぎると練習が苦痛になってしまうこともあります。ヤマハのシャープな反応か、カワイの深みのある手応えか。実際に鍵盤を叩いた時の「返り」の感覚を、自分の指でじっくりと比較してみてください。
設置場所とサイズを考慮
電子ピアノを部屋のどこに置くかは、購入前に必ず解決しておくべき現実的な問題です。電子ピアノには大きく分けて、移動が可能な「ポータブルタイプ」と、家具のような安定感がある「据え置き(キャビネット)タイプ」の2種類があります。ヤマハ、カワイ共に両方のタイプを展開していますが、そのデザイン性にはそれぞれ特徴があります。設置スペースが限られている場合や、使わない時に片付けたいというニーズがあるなら、奥行きが30cm前後のスリムなポータブルモデルが選択肢に入ります。ヤマハのPシリーズなどは、そのスタイリッシュな外観から、一人暮らしの部屋でも圧迫感を与えません。
一方、本格的に練習に取り組むのであれば、専用のスタンドとペダルが一体となった据え置きタイプがおすすめです。据え置き型はポータブル型に比べて重量があるため、激しい曲を弾いても本体が揺れることがなく、正しい姿勢で練習に集中できます。カワイのCNシリーズやヤマハのARIUSシリーズなどは、部屋のインテリアに馴染みやすい木目調の仕上げが豊富で、家具としての美しさも兼ね備えています。特にヤマハは洗練されたモダンなデザイン、カワイは伝統的なピアノらしい重厚なデザインを得意とする傾向があります。
サイズ選びで忘れがちなのが、高さと横幅だけでなく「奥行き」です。壁際にぴったりと付けられるモデルなのか、背面に少しスペースが必要なモデルなのかを確認しましょう。また、椅子を置くスペースや、演奏者が座った時の背後の動線も確保する必要があります。最近では、非常にスリムながら本格的な音色を持つモデルも増えていますが、スリム化のために鍵盤の支点が短くなっていないかなど、サイズと性能のバランスをしっかりと見極めることが、長く使い続けるためのコツと言えます。
便利な付加機能で選ぶ
現代の電子ピアノは、単に音を出すだけでなく、デジタルならではの便利な機能が満載されています。ヤマハとカワイ、どちらも専用のスマートフォン・タブレットアプリを提供しており、これが非常に優秀です。例えばヤマハの「スマートピアニスト」は、デバイスとピアノを接続することで、音色の変更や録音、さらにはデバイス内の楽曲を解析して即座にコード進行を表示してくれる機能があります。視覚的に操作ができるため、液晶画面がないシンプルなモデルでも、複雑な設定を直感的に行えるのが大きな魅力です。
カワイも「PiaBookPlayer」などのアプリを通じて、内蔵曲の楽譜表示や練習サポート機能を充実させています。また、Bluetooth機能の有無も大きなチェックポイントです。Bluetoothオーディオ機能があれば、スマホの音楽をピアノの高音質なスピーカーから流して、好きな曲に合わせてセッションを楽しむことができます。これは練習のモチベーション維持に非常に効果的です。さらに、Bluetooth MIDI機能を使えば、ワイヤレスで作曲ソフトや学習アプリと連携させることも可能になり、ピアノの楽しみ方が何倍にも広がります。
その他にも、録音機能の使い勝手や、内蔵されているレッスン曲の数、ヘッドホンを使用した際の音の広がり(バイノーラルサンプリング等)など、日常の練習を快適にする機能に注目しましょう。ヤマハは最新のデジタルガジェットとの親和性が高く、遊び心のある機能が豊富です。カワイはよりピアノとしての基本性能を高める方向の機能に特化している印象があります。自分が技術向上を目的とするのか、趣味として幅広く音楽を楽しみたいのか、目的に合った「プラスアルファ」の機能で選ぶのも一つの賢い方法です。
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ヤマハとカワイのおすすめ電子ピアノ厳選6選
【ヤマハ】P-145|初心者に最適な入門用モデル
ヤマハのベストセラーシリーズの中でも、最も手軽に始められるエントリーモデルです。新開発のGHC(グレードハンマースタンダード)鍵盤を採用し、コンパクトながらもしっかりとした弾き応えを実現しています。ピアノをこれから始めるお子様や、場所を取らずに趣味を楽しみたい大人の方に、Amazonでも常に高い評価を得ている一台です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ヤマハ 電子ピアノ P-145 |
| 価格帯 | 55,000円前後 |
| 特徴 | コンパクトな設計と本格的なタッチの両立 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【ヤマハ】P-225|本格的な演奏も楽しめる一台
上位モデル譲りの「CFXサンプリング」を搭載し、きらびやかで力強い音色が特徴のミドルクラスモデルです。Bluetoothオーディオにも対応しており、スマホの音源を流しながらの演奏も可能です。スリムなボディにヤマハの技術が凝縮されており、中級者以上のサブピアノとしても非常に人気があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ヤマハ 電子ピアノ P-225 |
| 価格帯 | 85,000円前後 |
| 特徴 | 最高峰の音源と便利なBluetooth機能を搭載 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【ヤマハ】ARIUS YDP-165|自然な弾き心地が魅力
家庭用据え置きモデルの定番「アリウス」シリーズ。GH3鍵盤による繊細なタッチと、豊かな共鳴音を再現する「バーチャル・レゾナンス・モデリング・ライト」が、アコースティックに近い演奏感をもたらします。インテリアに馴染む美しいキャビネットデザインも魅力で、学習用として非常に信頼の厚いモデルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ヤマハ 電子ピアノ ARIUS YDP-165 |
| 価格帯 | 115,000円前後 |
| 特徴 | 表情豊かな響きと本格的なキャビネット構造 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【カワイ】ES120|軽快なタッチと美しい響き
カワイのポータブルラインの代表格。コンパクトな筐体ながら、カワイ伝統の重厚なピアノサウンドを堪能できます。改良された「レスポンシブ・ハンマー・コンパクト」鍵盤は、軽量ながらもピアノらしい自然な重みを備えています。スタイリッシュな外観は、モダンなリビングにも違和感なく溶け込みます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | カワイ 電子ピアノ ES120 |
| 価格帯 | 75,000円前後 |
| 特徴 | 持ち運びも可能なスリムさと本格サウンド |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【カワイ】CN201|ピアノ本来の音にこだわった設計
エントリークラスの据え置きモデルでありながら、上位機種に迫る高い基本性能を誇ります。「レスポンシブ・ハンマー・アクションIII」鍵盤は、鍵盤の重さだけでなく「クリック感」まで再現しており、非常にリアルなタッチを実現しています。音の立ち上がりから減衰まで、カワイらしい深い響きを追求した、納得の一台です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | カワイ 電子ピアノ CN201 |
| 価格帯 | 120,000円前後 |
| 特徴 | クラスを超えた鍵盤タッチと高音質な音場 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【カワイ】CA401|木製鍵盤を採用した本格派モデル
「電子ピアノでも木製鍵盤の感触を」という方に最適な、ハイスタンダードモデル。白鍵・黒鍵ともに木製を採用し、長い鍵盤設計によりグランドピアノのような高い操作性を実現しています。カワイが誇る「SK-EX」の最新音源も搭載されており、音・タッチ・響きのすべてにおいて一切の妥協を排した、最高レベルの電子ピアノです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | カワイ 電子ピアノ CA401 |
| 価格帯 | 210,000円前後 |
| 特徴 | 本物の木製鍵盤が生み出す至高の演奏感 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
ヤマハとカワイを比較する際の具体的な基準
サウンドエンジンの特性
ヤマハとカワイの音の違いを決定づけているのは、それぞれの「サウンドエンジン」の設計思想です。ヤマハは世界中で愛される「CFX」フルコンサートグランドピアノの音をベースに、デジタル技術を駆使して「完璧な一音」を作り上げています。その特徴は、単に音を録音するだけでなく、ペダルを踏んだ時の弦の共鳴や、ダンパーが離れる際のノイズまでシミュレートする「バーチャル・レゾナンス・モデリング(VRM)」にあります。これにより、デジタルの冷たさを感じさせない、生々しく瑞々しい響きを可能にしています。
一方のカワイは、自社のフラッグシップモデルである「Shigeru Kawai(SK-EX)」の音を、一鍵一鍵丁寧にサンプリングしています。カワイのサウンドエンジンの特徴は、音の減衰(音が消えていく過程)の自然さにあります。デジタルピアノにありがちな、ループ再生による不自然な音の伸びではなく、本物のピアノが持つ「空気感」を含んだ余韻を大切にしています。また、調律師がピアノを調整するように、音色を細かくカスタマイズできる「バーチャル・インストラシャン」機能が充実しており、自分好みのピアノを作り上げる楽しさも提供しています。
結局のところ、ヤマハは「演奏者に聴かせる、洗練された完成度の高い音」であり、カワイは「奏者と共に呼吸する、有機的で変化に富んだ音」と言えるかもしれません。クラシックのピアニストにはカワイの深みが好まれ、ジャズや現代音楽のプレイヤーにはヤマハの明瞭さが選ばれる傾向がありますが、どちらも世界最高峰の技術であることに変わりはありません。スピーカーから出る音だけでなく、ヘッドホンを使用した際の没入感も含めて、どちらのエンジンの音が自分の耳に心地よく響くかを比較してみてください。
鍵盤構造の技術的な違い
鍵盤の「構造」こそが、ヤマハとカワイが最もしのぎを削っている分野です。ヤマハの主力である「GH3」や「NWX」鍵盤は、センサーの精度が非常に高く、打鍵の強弱を極めて細かく音の変化に反映させることができます。ヤマハの設計は、どちらかというと「メカニカルな正確さ」を重視しており、どのような環境でも安定したタッチを約束します。指先にダイレクトに伝わる剛性感は、これから指の力を鍛えるお子様にとって、正しい打鍵フォームを身につけるための良い基準となります。
対するカワイは、鍵盤の「支点距離」に並々ならぬこだわりを持っています。特に木製鍵盤モデルでは、アコースティックピアノと同じく鍵盤自体をシーソーのように動かす構造を採用しています。これにより、鍵盤の手前を弾いた時と奥を弾いた時の重さの差が非常に少なくなり、複雑な和音や速い動きでも指が疲れにくいというメリットがあります。また、カワイの鍵盤には「レットオフ・フィール」と呼ばれる、グランドピアノ特有のクリック感を再現する機構が多くのモデルに搭載されており、弱音時のコントロール性を高めています。
また、鍵盤表面の素材にも注目です。ヤマハは吸湿性に優れた「象牙調仕上げ」を、カワイはさらに指に馴染む「アイボリータッチ」などの素材を採用し、長時間の演奏でも滑りにくいよう工夫されています。ヤマハのキビキビとした反応の良さか、カワイの重心の低い安定した心地よさか。この構造的な違いが、実際に曲を弾いた時の「疲れにくさ」や「表現のしやすさ」に直結するため、スペック表の名称だけでなく、その裏側にある設計思想を意識して比較すると、より深い理解が得られます。
デザインとインテリア性
電子ピアノは単なる楽器ではなく、部屋の印象を左右する「家具」としての側面も持っています。ヤマハのデザインは、非常に洗練されていて現代的です。シンプルながらも細部のディテールにこだわっており、どのようなスタイルの部屋にもマッチします。例えば、ヤマハの「Pシリーズ」はそのスリムさでミニマリストから絶大な支持を得ていますし、据え置きの「ARIUS」や「Clavinova」シリーズも、無駄な装飾を削ぎ落としたスタイリッシュなシルエットが特徴です。カラーバリエーションも、定番のブラックやローズウッドに加え、明るいホワイトやアッシュ系が非常に美しい仕上がりです。
カワイのデザインは、ピアノメーカーとしての「伝統と格式」を感じさせるものが多く、どっしりとした安心感があります。特に上位モデルのキャビネットは、本物のアコースティックピアノのような重厚な佇まいを持ち、部屋に置くだけで背筋が伸びるような上質な空間を演出してくれます。最近では、カワイもスリムなモデルに力を入れていますが、それでもどこかに「ピアノらしさ」を感じさせる重厚なラインが残っています。また、カワイ特有のライトグレーやプレミアムホワイトメープルといったカラーは、北欧風のインテリアやナチュラルな部屋に非常に相性が良いと評判です。
選ぶ際のポイントは、部屋の床や壁の色との調和です。明るい部屋ならホワイト系やライトオーク系が広く見えますし、シックな書斎なら黒色艶出しやダークローズウッドが高級感を引き立てます。また、蓋の開閉方式(スライド式か、折りたたみ式か)や、譜面立ての高さなども日常の使い勝手に大きく影響します。演奏していない時でも、その楽器が部屋にあることで心が満たされるかどうか。毎日目に触れるものだからこそ、自分のセンスに合うデザインを選ぶことは、ピアノを続けるモチベーションに直結します。
アプリ連携などの拡張性
現在の電子ピアノ選びにおいて、デジタル的な拡張性は無視できない要素となっています。ヤマハはこの分野の先駆者であり、専用アプリ「スマートピアニスト」の完成度は目を見張るものがあります。このアプリを使えば、ピアノ本体のボタンを操作することなく、タブレットの画面上で音色を混ぜたり(レイヤー)、鍵盤を左右で分けたり(スプリット)といった操作が簡単に行えます。さらに、クラウドサービスと連携して楽譜を購入したり、演奏データをアップロードしたりといった、デジタルならではの利便性をフルに活用できます。テクノロジーを使いこなしたい層にとって、ヤマハの拡張性は非常に魅力的です。
カワイも負けてはいません。「PianoRemote」アプリを使えば、音色の詳細な設定をスマホからワイヤレスで行うことができ、自分だけの理想のピアノサウンドを作り込むことができます。カワイの拡張性の特徴は、より「学習」に特化している点です。内蔵されている膨大なレッスン曲をアプリで管理し、片手ずつの練習やテンポ変更などを視覚的にサポートする機能が充実しています。また、他社の音楽制作アプリ(DAW)との連携もスムーズで、Bluetooth MIDIを用いたワイヤレス制作環境の構築も容易です。無駄な機能を省き、ピアノ演奏の向上に必要なものに絞って進化させている印象があります。
今後、オンラインレッスンを受けたり、YouTubeに演奏動画を投稿したり、作曲に挑戦したりすることを考えているなら、端子の種類(USB TO HOST、MIDI、LINE OUT等)も確認しておきましょう。ヤマハはより汎用性が高く、カワイはよりピアノとしての深化を助けるツールとしての性格が強いと言えます。自分のライフスタイルの中で、ピアノがどのようにデジタルデバイスと繋がっていくのかを想像してみてください。将来的な拡張性を視野に入れることで、数年後も「このピアノにして良かった」と思えるはずです。
電子ピアノの購入時に注意すべき点と活用法
付属品の内容を必ず確認
電子ピアノをAmazonなどで購入する際、表示されている価格に「何が含まれているか」を慎重に確認する必要があります。特にポータブルタイプの場合、本体のみの価格であることが多く、演奏に必須となる「スタンド」「椅子」「ペダル」「譜面立て」が別売りの場合があります。結果として、セットで購入すると予算を大幅にオーバーしてしまうこともあるため注意が必要です。逆に、据え置きタイプ(キャビネット型)はスタンドやペダルが一体となっていますが、椅子が付属しているかどうかはモデルによって異なります。高低自在椅子でない場合、お子様の成長に合わせた調整ができないため、別途買い直す必要が出てくるかもしれません。
また、ペダルの質も重要です。エントリーモデルに付属するプラスチック製のフットスイッチのような簡易ペダルは、踏み心地が軽く滑りやすいため、本格的な練習には向きません。アコースティックピアノに近い重みのある「ダンパーペダル」が付属しているか、あるいは別売りで購入可能かを確認しましょう。さらに、ヘッドホンが同梱されているセットモデルもありますが、長時間練習する場合は、耳が疲れにくい高品質なピアノ専用ヘッドホンを別途検討することをお勧めします。最初に必要なものをリストアップし、総額でいくらになるのかを把握することが、失敗しない買い物の基本です。
搬入経路と設置スペース
電子ピアノは、キャビネット型になると梱包重量が50kgから80kgを超えることも珍しくありません。Amazonなどで配送のみを依頼する場合、玄関渡しとなることが多く、そこから部屋まで運ぶのは大人二人でもかなりの重労働です。特に2階以上の部屋に設置する場合や、階段の折り返しがある場合は、事前に搬入経路の幅を測っておく必要があります。エレベーターに乗るサイズか、ドアを通り抜けることができるかも確認しましょう。専門の配送業者による「設置・組み立てサービス」が含まれているプランを選ぶと、プロが傷をつけることなく完璧にセッティングしてくれるため、非常に安心です。
設置スペースについては、本体のサイズ(横幅約135cm〜150cm)に加えて、演奏者が座るための「奥行き」を忘れずに計算してください。ピアノ自体の奥行きが30cm〜45cm程度であっても、椅子に座って演奏するためには、壁から最低でも1m程度のスペースを確保するのが理想的です。また、床への影響も考慮しましょう。重量があるため、フローリングに直接置くと脚の跡がつくことがあります。防振・防音マットや、重量を分散させるための専用ボードを敷くことで、床を保護し、階下への打鍵音の響きを軽減することができます。快適な演奏環境は、適切な事前のスペース確保から始まります。
ヘッドホン活用の重要性
電子ピアノの最大のメリットは、時間を選ばずに練習できることです。その鍵を握るのが「ヘッドホン」です。多くの電子ピアノには、ヘッドホンを使用してもスピーカーから聴いているような自然な広がりを感じさせる「バイノーラルサンプリング」や「ステレオフォニック・オプティマイザー」といった機能が搭載されています。これにより、耳元で音が鳴っているような閉塞感が軽減され、長時間練習しても耳が疲れにくくなります。しかし、この機能を最大限に活かすためには、ピアノ側の性能だけでなく、ヘッドホン自体の質も問われます。
安価なイヤホンでは、ピアノの低音域の迫力や高音域の繊細なニュアンスを拾いきれず、結果として表現力の乏しい練習になってしまう可能性があります。電子ピアノ専用、あるいはモニター用のヘッドホンは、フラットな特性でピアノ本来の音を忠実に再現してくれるため、音色の変化を学ぶのに最適です。また、ヘッドホンを使用している時でも、実は「鍵盤を叩く物理的な音(打鍵音)」は周囲に響いています。夜間に練習する場合は、このコトコトという振動音が隣室や階下に伝わらないよう、やはりマットなどの対策を併用するのがマナーです。良質なヘッドホン環境を整えることは、上達スピードを上げるための投資と言っても過言ではありません。
保証内容やアフターケア
電子ピアノは精密な電子機器であると同時に、毎日何千回、何万回と鍵盤を叩く「打楽器」でもあります。そのため、長年使い続ける中での故障リスクはゼロではありません。購入時には、メーカー保証がどの程度の期間付いているか、また、Amazonや販売店独自の延長保証プランがあるかを確認しておくことが賢明です。特に鍵盤の異音や戻りの不具合などは、使用頻度が高くなるにつれて発生しやすくなる箇所です。ヤマハやカワイといった国内大手メーカーであれば、日本全国にサービス拠点があるため、万が一の際も自宅まで修理に来てくれる「出張修理」の体制が整っています。
並行輸入品や無名メーカーの格安モデルは、故障した際のサポートが受けられず、使い捨てになってしまうケースも多々あります。その点、ヤマハとカワイは部品の保持期間も長く、古いモデルであっても修理対応が可能な場合が多いのが大きな強みです。また、中古で売却する際も、この二大ブランドはリセールバリュー(再販価値)が高いため、将来的に買い替える時の負担を減らすことができます。購入後の安心感も含めた価格であることを理解し、信頼できるサポート体制を持つメーカーから購入することが、最終的には最もコストパフォーマンスに優れた選択となるのです。
自分に最適なヤマハやカワイの電子ピアノを選ぼう
電子ピアノの世界において、ヤマハとカワイは単なる競合という枠を超え、互いに技術を高め合う良きライバルです。ヤマハの持つ先進的なデジタル技術と華やかなサウンド、そしてカワイの追求する伝統的なピアノのタッチと深い響き。この記事で紹介した通り、どちらのメーカーを選んでも、現代の電子ピアノの到達点とも言える素晴らしい体験が待っています。しかし、最終的な決め手となるのは、あなた自身の「直感」と「ライフスタイル」です。
ポップスを軽やかに弾きこなしたい、最新のアプリを使って楽しく学びたい、そんな方にはヤマハが最高のアシスタントになるでしょう。一方で、クラシックの難曲に挑みたい、本物の木の感触を大切にしたい、静かに自分と向き合う時間を過ごしたいという方には、カワイがその情熱に応えてくれるはずです。スペックや価格の比較はもちろん大切ですが、一度目を閉じて、そのピアノから流れる音に包まれている自分を想像してみてください。どちらの音が、あなたの日常をより豊かに彩ってくれるでしょうか。
購入に迷ったときは、まず無理のない予算内で、最も「鍵盤のタッチ」に納得できるモデルを選ぶことをお勧めします。音色は後からヘッドホンやスピーカーで工夫できますが、鍵盤の感触だけは後から変えることができません。ヤマハのシャープな反応か、カワイの深みのある手応えか。あなたが選んだその一台は、これからの音楽人生におけるかけがえのないパートナーになります。本記事を参考に、ぜひあなたにとっての「運命の一台」を見つけ出し、素晴らしいピアノライフをスタートさせてください。
幅広く使い勝手の良い音、バランスの良い弾き心地を追求した初心者用のエレキギターセット。
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