ギターアームの基本と取り付け方を知ろう

ギターアームは、エレキギターの表現力をぐっと広げてくれるパーツです。ここでは、種類や特徴、取り付け前の準備、注意点について分かりやすく解説します。
ギターアームの種類と特徴を理解する
ギターアームにはいくつかの種類があり、使用感や音の変化にも違いがあります。代表的なものとしては、「シンクロナイズドトレモロ」「フロイドローズ」「ビグスビー」などがあり、それぞれに特徴があります。
たとえば、シンクロナイズドトレモロはストラトキャスター系のギターでよく見られ、柔らかいアームアップ・ダウンが可能です。一方、フロイドローズはロック式で激しいアームプレイでもチューニングが安定しやすい特徴があります。ビグスビーは、見た目のクラシックさや独特の揺れ感が魅力です。表にまとめると以下のようになります。
種類 | 特徴 | よく使われるギター |
---|---|---|
シンクロナイズド | 柔らかく幅広い揺れ | ストラトキャスター系 |
フロイドローズ | チューニング安定 | ハードロック向きモデル |
ビグスビー | 見た目が個性的 | セミアコースティック等 |
このように、ギターアームは自分の好きな演奏スタイルや見た目で選ぶこともできます。
ギターアームを取り付けるために必要な準備
ギターアームの取り付けには、事前にいくつかの準備が必要です。まず、取り付けたいギターがアーム装着に対応しているか確認しましょう。ギターによっては、取り付け穴の有無やブリッジの種類が異なるため、事前確認が大切です。
次に、必要な工具を用意します。基本的には、ドライバーや小型レンチ、場合によっては六角レンチなどが必要になります。アーム本体や専用のスプリング、取り付けネジも忘れずに用意しておきましょう。また、作業時にギターを傷つけないよう、柔らかいクロスを下に敷くこともおすすめです。
心配な場合は、専門ショップでパーツの選定や取り付け方法を相談するのも安心です。道具やパーツを揃えることで、取り付け作業がスムーズに進みます。
ギターアーム取り付け時の注意点
ギターアームを取り付ける際には、いくつか注意したいポイントがあります。まず、ネジを締める力加減を間違えると、ギターのボディやブリッジ部分に傷や割れが生じやすくなります。無理な力を加えず、ゆっくり丁寧な作業を心がけましょう。
また、アームの向きや高さが適切かどうかも確認が必要です。アームが弦やボディに触れすぎたり、逆に遠すぎたりすると、演奏時に使いづらくなったり、不要なノイズが出ることがあります。
パーツの種類によっては、弦の張り方やブリッジの高さも調整が必要な場合があります。初めての場合は手順を確かめながら、ひとつひとつ丁寧に作業を進めることが大切です。
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ギターアームの調整とメンテナンス方法

取り付けが終わったアームも、定期的な調整やメンテナンスによって快適に使い続けることができます。ここでは、調整ポイントやトラブル対応、長持ちのコツを説明します。
取り付け後に行うべきアームの調整ポイント
ギターアームを取り付けた後は、いくつかの調整ポイントをチェックしておきましょう。まず、アームの高さや角度が自分の手に合っているか確認します。好みの位置に調整することで、演奏時の負担を減らし、自由に表現できるようになります。
次に、ブリッジのバランスも大事なポイントです。アームを使った際にブリッジが上がりすぎたり下がりすぎたりしないよう、バネの強さや弦の張り具合を調整します。弦高やチューニングの安定感もあわせて点検し、必要に応じて微調整していきます。
調整作業は、慌てずに小さな変更から始めるのが安心です。微調整を重ねていくことで、自分の演奏スタイルにぴったり合ったアームのセッティングが見つかります。
よくあるトラブルとその解決策
ギターアームを使い始めると、いくつかのトラブルが発生することがあります。たとえば、チューニングがズレやすくなったり、アームの動きが重く感じたりすることがあります。
チューニングのズレは、ブリッジやナット部分の摩擦が原因のことが多いです。潤滑剤を少量塗る、弦をしっかり巻き直すといった対策が有効です。アームの動きが重い場合は、バネの調整や可動部分のクリーニングを行ってみましょう。また、アーム取り付け部がグラつく場合は、ネジの締め直しやパーツ交換を検討します。
こうしたトラブルは、日常的なお手入れや簡単な調整で解決できることが多いです。まずは原因を特定し、焦らず対処することが大切です。
ギターアームのメンテナンスで長持ちさせるコツ
ギターアームを長く快適に使うためには、日ごろのメンテナンスが大切です。まず、アームやブリッジ部分のホコリや汚れはこまめに拭き取るようにしましょう。汚れが固着する前に柔らかい布でふくだけでも、動作のなめらかさが長持ちします。
また、可動部には時折専用の潤滑剤を少量使うのも効果的です。ただし、つけすぎは他のパーツに悪影響を与えることがあるので、適量を心がけてください。
弦交換や大きな調整のときには、アームの取り付け部分やバネの状態も一緒に点検します。問題があれば早めに対処することで、トラブルを防げます。日常のお手入れを習慣にすると、ギターアームもより長持ちします。
ギターアームを活用した演奏テクニック

ギターアームは表現の幅を広げるアイテムです。ここでは、基本的な動かし方や音の変化のコツ、有名ギタリストの使い方について紹介します。
アームダウンとアームアップの基本動作
ギターアームの操作には、「アームダウン」と「アームアップ」があります。アームダウンはアームを下げて弦の張力を緩め、音程を下げる動作です。一方、アームアップはアームを持ち上げて弦をさらに引っ張り、音程を上げる動作です。
どちらも動かし方次第で音の揺れ具合や変化を細かくコントロールできます。最初はゆっくりと、動きの幅を小さくして練習すると、弦が切れたり調子を崩したりしにくくなります。また、アームを使った後はチューニングがズレやすくなるため、頻繁に音程をチェックすると良いでしょう。
慣れてきたら、曲のフレーズや自分の感覚に合わせて、アームの動かし方を工夫してみてください。
ビブラートや音程変化を使った表現方法
ギターアームは、ビブラートや劇的な音程変化といった豊かな表現に使うことができます。アームビブラートは、弦を押さえたままアームを細かく揺らして、音に揺らぎを加えるテクニックです。通常の指ビブラートとは違った、滑らかな揺れ方が特徴です。
さらに、アームを大きく動かして音程を急激に変化させれば、印象的なフレーズに仕上がります。たとえば、曲の終わりでアームダウンして音を下げ切ると、余韻のある効果が得られます。
こうした表現は、少しの練習で身につけることができます。最初はゆっくりとした動作で慣れていき、徐々に自分らしい揺らぎや音程変化を探していくことがポイントです。
有名ギタリストに学ぶアームの使い方
ギターアームを巧みに使うギタリストは多く、そのプレイは演奏のお手本になります。たとえば、ジミ・ヘンドリックスやジェフ・ベックはアームを使った多彩な表現で知られています。
彼らは、アームビブラートや急激な音程変化だけでなく、緩やかな揺れや細かなニュアンスまでコントロールしています。演奏動画やライブ映像を見ることで、アームをどのように使っているかを観察できます。
自分の好きなギタリストの使い方を参考に、アームの動かし方やタイミングなどを真似してみると、新しい表現が広がります。
アームのないギターや特殊な取り付け例

アーム非対応のギターやアコースティックギターにもアームを付けたいと思う方もいるでしょう。ここでは、後付けの方法や注意点、音質やチューニングへの影響について説明します。
アーム非対応ギターに後付けする方法
アームが初めから付いていないギターでも、後から取り付ける方法があります。専用の後付け用アームキットを利用することで、大きな加工なしにアームを装着できる場合もあります。
ただし、取り付けにはブリッジやボディに穴を開ける必要があるモデルもあり、自分で作業する場合は慎重さが求められます。パーツの選定や取り付け方を誤ると、ギター本体にダメージが残ることもあるので、心配な場合はリペアショップに依頼するのが安全です。
後付けアームの例を箇条書きでまとめます。
- 後付けアームキット(例:ビグスビータイプ)
- ブリッジ交換によるアーム追加
- 専門ショップでのカスタム対応
アコースティックギターへのアーム取り付けの注意点
アコースティックギターにアームを取り付ける場合は、特に注意が必要です。アコースティックギターはボディが薄く、中身が空洞になっているため、強い力を加えるとボディが割れたり変形したりするリスクがあります。
また、アームの効果もエレキギターほど大きくは出ず、音の変化も控えめです。専用のアームキットや特殊なブリッジを使う方法がありますが、取り付け前にギターの構造や耐久性を十分に確認しましょう。
無理に個人で取り付けるより、経験のあるショップに相談するのが安心です。費用や加工内容も事前にしっかり把握しておくことが大切です。
取り付け改造による音質やチューニングへの影響
アームの後付けや改造を行う場合、音質やチューニングにも影響が出ることがあります。ブリッジの交換やボディへの加工は、元の音のバランスや響きを変える場合があります。
たとえば、ブリッジ部分を変更すると、サステイン(音の伸び)やアタック感が変化することがあります。また、アーム操作による弦の動きでチューニングが不安定になりやすい点にも注意が必要です。
改造前には、下記のポイントをチェックしましょう。
- 音質の変化(サステイン、響きなど)
- チューニングの安定度
- 元に戻せるかどうか
これらを事前に確認し、納得した上で作業を進めることが大切です。
まとめ:ギターアームの付け方から活用法まで初心者でも分かる完全ガイド
ギターアームは、正しい選び方や取り付け方、日々の手入れや演奏テクニックを身につけることで、より楽しくギターライフを彩ることができます。種類や特徴を知り、準備や取り付けのポイントを押さえて、安全に作業を進めることが大切です。
調整やメンテナンスも定期的に行い、トラブルが発生しても慌てずに対処できるようにしておくと、長く快適にアームを使い続けられます。また、演奏テクニックを工夫したり、憧れのギタリストのプレイを参考にすることで、表現の幅もぐっと広がります。
アーム非対応のギターや特殊な取り付けにも挑戦する際は、リスクや注意点をよく理解し、無理のない範囲で作業を行いましょう。このガイドを参考に、ギターアームの世界を気軽に楽しんでみてください。
幅広く使い勝手の良い音、バランスの良い弾き心地を追求した初心者用のエレキギターセット。
色も豊富!まずは音を鳴らしてエレキギターを楽しもう!
