ギタールート音とは何か初心者にも分かりやすく解説
ギターのルート音は、コードやフレーズを理解するうえで欠かせない存在です。初心者の方でもイメージしやすいよう、基礎からやさしく解説します。
コードの基準音としてのルート音
ルート音とは、あるコードを作るときの「基準となる音」のことを指します。たとえば「Cコード」であれば「ド」の音がルート音です。ギターの場合、コードネームの最初に書かれているアルファベットが、そのままルート音と考えてよいでしょう。
このルート音を押さえることで、コード全体の響きや雰囲気が決まります。コードを弾く際に「どの音を中心にするか」を意識することが、楽曲の安定感につながります。最初は難しく感じるかもしれませんが、ルート音の役割を覚えることで、コードチェンジもスムーズになっていきます。
ルート音とベース音の違い
ルート音と混同しやすいのが「ベース音」です。ルート音はコードの基になる音ですが、必ずしもその音が一番低い位置(最も太い弦)で鳴るとは限りません。対して、ベース音は実際に一番低く鳴っている音のことを示します。
たとえば、ギターのコードフォームによっては、ルート音以外の音が低音部にくる場合もあります。コード名の後に「/E」や「/G」と書いてある場合は、「ベース音がE」や「ベース音がG」を指定している形です。こうした違いを知っておくと、楽譜を読む際やアレンジを考えるときに役立ちます。
ギター演奏でルート音を意識するメリット
ギター演奏でルート音を意識して弾くと、コードの響きがより安定し、バンド全体のまとまりも良くなります。特にアンサンブルやセッションでは、その曲の「中心」となる音を支える役割につながります。
また、ルート音をしっかり把握すると、コード進行の流れが理解しやすくなります。応用として、メロディやアドリブにも生かすことができるため、ギター演奏の幅が格段に広がります。初心者の方も、まずは自分が押さえているコードのルート音を意識してみることがおすすめです。
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ギターでルート音を見つける具体的な方法
ルート音をギターで素早く見つけられるようになると、演奏の自信につながります。ここでは、実際にどのようにルート音を探すかを具体的に紹介します。
コードフォームからルート音を探すコツ
ギターのコードフォームは、各フォームのどこかにルート音が配置されています。たとえば「ローコード」のCやGでは、5弦や6弦の開放弦や1フレット付近にルート音があることが多いです。
コードを押さえるときに、「この指で押さえている音がルート音」と意識してみてください。特に6弦や5弦はルート音で使うことが多いので、まずはこの2本の弦上で見つける練習から始めるとよいでしょう。慣れてくると、バレーコード(指一本で複数の弦を押さえるコード)でも自然にルート音を把握できるようになります。
低音弦や弦ごとに覚えるルート音の位置
ルート音を効率よく覚えるには、まず6弦(太い弦)と5弦(その次に太い弦)の音名を把握しましょう。以下のような表を参考に、フレットごとに音名を覚えていくのがおすすめです。
フレット番号 | 6弦(E) | 5弦(A) |
---|---|---|
開放 | E | A |
1 | F | A#(Bb) |
3 | G | C |
5 | A | D |
7 | B | E |
8 | C | F |
このように、よく使うフレットと音名をリンクさせて覚えていくと、コードフォームを探すときに役立ちます。最初は主要なコード(C、G、A、Fなど)のルート音だけでも覚えておくと、演奏の際に迷うことが少なくなります。
耳コピによるルート音の見つけ方
ルート音を耳で聴き取る「耳コピ」も、演奏力アップに効果的です。まずは好きな曲のコード進行を聴き、曲の中で一番安定している感じの音や、メロディがよく着地する音を探してみましょう。
音源を流しながら、ギターで6弦や5弦を順番に鳴らしてみて、「この音が曲に合う」と感じた場所がルート音である可能性が高いです。耳で探す力を養うことで、楽譜がなくてもコード進行を予想できたり、自分なりのアレンジがしやすくなります。
ルート音を覚えて演奏の幅を広げるテクニック
ルート音を理解すると、コード弾きだけでなく、応用的な演奏やアレンジにもつなげられます。ここではルート音を活かしたさまざまなテクニックを紹介します。
ルート音を活かしたコードプレイの基本
コードプレイでルート音を意識することは、演奏の安定感やバンド内での役割の明確化につながります。特にストローク(弦をまとめて弾く方法)やアルペジオ(弦を順番に弾く方法)を使う際、最初にルート音を鳴らすことで、コードの核をしっかり示すことができます。
たとえば、Cコードの伴奏パターンで最初に5弦3フレット(Cの音)を弾いてから、残りの弦をストロークするだけでも曲の安定感がぐっと増します。簡単な演奏でも、ルート音を意識するだけで聴こえ方が変わってくるため、ぜひ実践してみてください。
ジャンル別に役立つルート音の使い方
ルート音の活かし方は、演奏するジャンルごとに少しずつ異なります。例えば、ロックやポップスではルート音を強調したリズムパターンが多く、ブルースやカントリーではルート音と5度音を組み合わせた「ウォーキングベース」的な動きが見られます。
また、弾き語りやアコースティックの場面では、ルート音を低音弦で強調することで、伴奏だけでも音楽全体に重みを出すことができます。ジャンルに応じたルート音の使い方を知っておくと、さまざまな曲に対応でき演奏の引き出しが増えます。
ルート音だけで弾ける簡単な曲の例
ギターの初心者でも、ルート音だけを弾くことで雰囲気が出せる曲はいくつかあります。たとえば「きらきら星」や「チューリップ」などの童謡は、主要なコードのルート音だけを追いかけて演奏しても、メロディの流れが感じられます。
また、ポップスの定番「スタンド・バイ・ミー」も、ルート音のパターンを追うだけでベースラインが成立します。最初はメロディやコードを同時に把握しなくても、ルート音だけを弾くシンプルな練習から始めることで、音楽の骨組みを体感できます。
ギター初心者がルート音を効率よく覚えるコツ
ルート音は覚えるパターンがある程度決まっているため、効率よく覚えることで練習の効果を高めることができます。ここでは、初心者向けの覚え方のコツを紹介します。
アルファベットや音名とルート音の関連付け
コードネームに使われるアルファベットとルート音を結びつけて覚えるのが基本です。たとえばCコードなら「C=ド」、Gコードなら「G=ソ」といった具合です。下記のような表でまとめておくと便利です。
コード名 | ルート音 | 日本語音名 |
---|---|---|
C | C | ド |
D | D | レ |
E | E | ミ |
F | F | ファ |
G | G | ソ |
A | A | ラ |
B | B | シ |
アルファベットと日本語の音名をセットで覚えることで、楽譜やコード表を見たときにすぐに対応できるようになります。
歌って覚えるルート音のトレーニング法
ルート音を声に出して歌うことも、覚えるうえでとても効果的です。ギターでルート音を鳴らし、その音を「ド」「レ」「ミ」などと発声しながら弾くことで、耳と体で音を覚えやすくなります。
また、「ドレミの歌」や「きらきら星」など、音階が分かりやすい曲を使って、各フレットのルート音を確認するのもおすすめです。歌いながら覚えることで、音感も一緒に身につけることができます。
5弦6弦のルートコードを活用した覚え方
ギターのバレーコードやパワーコードは、5弦や6弦のルート音を基準にして押さえる形が多いです。最初に、5弦と6弦のどのフレットがどの音かを重点的に覚えると、どんなキーでも瞬時にルート音を見つけられるようになります。
たとえば6弦3フレットがG、5弦3フレットがCといった具合です。指板上のルート音の位置をしっかり押さえておくことで、コードバリエーションも広がり、バンド内での役割もわかりやすくなります。
まとめ:ルート音を理解してギター演奏をより楽しく豊かに
ルート音の理解は、ギター演奏を基礎から支える大切なポイントです。演奏の幅を広げたり、音楽をより深く楽しむためにも、日々意識して練習していきましょう。
ルート音を知ることで、コードチェンジやベースライン、アドリブなど、さまざまな演奏に自信が持てるようになります。初心者の方も、少しずつルート音を意識した練習を繰り返し、ギターの楽しさを実感してみてください。
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